「ありがとう」の重み
記者この仕事のやりがいはどんなところでしょうか?
安倍入社後は全員店舗に配属になるので店舗の話をすると……。お客さまからの「ありがとう」がすごくあたたかいというか、重みがあります。ある日、30代のご夫婦が来店されて。まだ保育園の息子さんを事故で亡くされたそうです。「息子のお墓を用意したいのですが……。お墓は、暗くて、冷たくて、ジメジメしていて。そんなところに大好きな息子を入れたくない。」と奥さまはおっしゃるんです。お墓というものに、マイナスのイメージをお持ちだったんですね。なので、息子さんはいつもどんなことをして遊んでいたのか、何が好きだったのかをお伺いしたんです。「息子はオモチャのクルマやバイクが大好きで…。誕生日におじいちゃんから買ってもらったバイクのオモチャでいつも公園を元気に走りまわっていました。」それならばと、ご提案したのがこのバイクの形をしたお墓です。完成後のお墓を見て、ご夫婦とても喜んでくださいました。「こんなお墓なら、一人でも寂しくないね。安倍さん、ありがとう。」よくある縦長のお墓ではないので、きっと墓地で見たら二度見三度見くらいする奇抜な形です。形は昔と変わってきましたけど、「想いをカタチにする」ということでは昔から変わっていないんです。私たちは、なくなった人を大切に想える場所をご提供するのが仕事ですから。
変わっていく「カタチ」、変わらない「想い」
記者お話をお聞きして少しイメージ変わってきましたが、仏壇やお墓ってとっつきにくいというか……。入り口にも……。(※会社のエントランスにお仏壇がありました)
安倍あぁ!何かいたでしょ!ビックリさせてごめんね(笑)
記者いえ(笑)
安倍ああいう昔ながらの金ピカで物々しいお仏壇ももちろんあるんですけど、最近は時代に合わせてデザイン性の高いものも増えてきています。
記者デザイン性の高いお仏壇?
安倍そうです。お家の形態も、洋風だったり、マンションなどスペースの限られたお家が多いので「小さなお仏壇」と言って、家具のように置けるものも増えているんです。
記者知らなかったです。
安倍お客さんも同じです。お仏壇を買う機会はそうそうあるものではないので、お店に来てはじめて、こんなものもあるんですねってビックリされる方が多いですね。
記者お客さんの需要も、そういう新しいものに変わってきているんですか?
安倍買われる方それぞれですね。昔ながらのお仏壇が良い、というお客さんもいらっしゃいますし、比較的若い世代は、こんな金ピカしたの置けないわっていう方もいらっしゃいます。
『はせがわ×カリモク』あの有名家具メーカーとコラボ!
記者最近のものではどんなお仏壇があるんですか?
安倍例えば、愛知県の大手家具メーカーで「カリモク」さんて知ってます?
記者オシャレなソファとか作られている会社ですよね……!
安倍そうですそうです。そのカリモクさんと共同開発で、あたたかみのある「木」を使ったお仏壇を作りました。
記者こんなオシャレなものもあるんですね?
安倍そうなんです。リビングは生活の中心となる空間なので、そこで大切な人に手を合わせる-今日も一日頑張ろうって思ったり、その人のことを思い出したり……。現代のライフスタイルに馴染むよう当社の商品も変化し続けています。
記者いわゆる金ぴかした厳ついイメージがだいぶ変わりました。
安倍お客さんのニーズをいかに掴んで商品に反映していくか、一度掴んで終わりではないので永遠の課題ですが、はせがわは業界トップとして新しい商品や時代を牽引していける存在でありたいです。
色んな企業に足を運んで考えをどんどん変えて
記者最後に、これを読んでいる学生にメッセージをお願いします。
安倍今日偶然ここに来たみなさんも、きっと話を聞いて考えが変わったと思うんです。これから色々な企業に出会って視野を広げていくうちに、ここでどうしても働きたいなと、ビビッとくる企業があるはずです。だからまずは、色々な企業に足を運んで、自分がどういう部分に惹かれるのかを感じてもらえたらと思います。
星自分のやりたいことであれば、今の自分にない能力もいくらでも身に付くものです。自分は何をしたいのか?が大事ですね。
宮崎私はまだ入社していないですが…… 自信を持って「ここに入りました!」と言える会社を見つけて欲しいと思います。
株式会社はせがわ 安倍様、星様、本日はありがとうございました!!