入社前後のイメージギャップ。思っていた以上に・・・
記者入社後のイメージギャップはありましたか?
椋木思っていた以上に、1年目2年目から与えられる責任や仕事が大きかったです。入社前は、組織という中で上の人からどんどん仕事がおりてきて若いうちは下働きなのかなと思っていたのですが、とにかく先輩もたくさん物件抱えているので、手分けしないとさばけない。もちろんはじめはOJTで教えてもらえますけど、早いうちから「あの物件お願い」ということもありましたね。
吉田私もそれが一番ですね。あとは、顔が見えるというか、これだけの人数でやってるんだと感じることが多いことも意外でした。大きな物件を任せていただく中で、前例はどうだったのかなとか、あの物件ではどうしたんだろうというときに、わかる先輩がすぐそこにいるのはありがたかったです。
記者仕事はイメージ通りでしたか?
吉田そうですね、私はイメージ通りでした。ヘルメットをかぶって現場確認したりも1年目からやっていたので、想像していた通りでしたね。一方で、難しさもありました。私たちが事業者として持つ場面において、会社の代表として判断しなければならない。それこそ何億単位というお金を動かすことの責任の重さと、知識がない、経験がないがゆえに判断できない、というのが歯がゆく、仕事の難しさを感じました。
「出向」って部署異動みたいなもの
記者三菱地所に入りたい!と思って入社できたとしても、出向になる可能性はあるんですか?
椋木あります。住宅を扱う三菱地所レジデンス、ビルや商業施設の管理をする三菱地所プロパティマネジメントを始め、多くの社員がさまざまなグループ会社に出向しています。
記者部署みたいな感覚ですか?
椋木そうですね。部署異動のような感覚です。当社では、入社して10年間で3つの部署を経験することが一般的な中で、一度は現場に入り込んでより現場に近い仕事をしたいと思っている社員が多いです。
入社前にやりたかった仕事とは全然違った。でも、
記者入社前に「これやりたい!」という仕事はありましたか?
椋木私が就活していた頃は、丸ビルやオアゾができたくらいの時期だったので、丸ビルみたいなランドマークを作りたいと思っていました。
記者実際は・・・?
椋木実際配属されたのは住宅部門(現:三菱地所レジデンス)でした。入社前には住宅にはあまり興味なかったんですが、やってみるとその奥深さと面白さに完全にはまってしまって。10年やってもまだまだ学ばないといけないこと、やれることがあると感じています。
記者奥深さとは、具体的にお伺いしてもいいでしょうか?
椋木では、思い出に残っている仕事を話してもいいですか?
記者ぜひお願いします!
椋木名古屋店時代に、某メーカーさんの工場を海外に移すということで、その跡地16ヘクタールの活用を任されて。入社4年目のことだったんですが、それまでマンションしか扱ったことがなかったので、どうしようかと。
記者はい。
椋木パートナー企業さんからは、その工場は長い間その土地で操業してきたので、単に収益性のあがるものではなくて、地元に喜ばれるように街にして欲しいと言われて。白紙の状態から、どんな街にしようとか、どんな機能を持たせるか?どこに道路を入れて、どこに公園つくるかとか、半年~1年くらいかけて考えていきました。
記者本当にイチからやられたんですね。
椋木そうです。それで最終的に、戸建て約240区画、中学校と医療施設、3箇所の公園を作ることでまとまりました。最初は商業施設をつくれば地元に喜ばれると検討していたんですが、その場所に商業施設をつくると道幅が広くないので大渋滞が起きる。じゃあ商業はやめて全部住宅にする?でもそれでは面白くないと、本当にいろいろな面から考えました。
思い出の仕事:街の名前をつけさせてもらった!
椋木この新しい街の名前は「春咲(はるさき)」というんですが、名前まで付けさせてもらったんですよ!もともと同じ敷地で3町に分かれていて、このままいくと隣の家なのに違う小学校に行くことになると。それで、ひとつの町にすることにしたんです。
記者名前付けられるんですね!
椋木実際に決めるのは行政ですが、ディベロッパーから行政に提案し、承認してもらうケースもあります。今回もそうですね。周辺町会の同意が必要なので、何度も説明会を開いて想いを伝えたり。1年くらいかかりました。
記者なぜ春咲という名前に?
椋木前は針崎町という名前だったのですが、それが訛って「ハルサキ」と呼ばれていたんです。そこから新しい街のイメージに合うように「春咲」という名前にしました。あと、横浜の、みなとの見える丘公園が大好きなので、春咲の丘公園という公園もつくらせてもらいました!本当にいろいろなことに携わらせてもらって、自分の想いだけではなくていろんな人の想いをカタチにする仕事だなと思いました。1件1件、1プロジェクト1プロジェクト、1戸1戸違いますし答えがひとつじゃないので、やってもやっても終わりがない。加えて時代の流れでお客さんの求めるものも変わってくるので常に進化して学ばなければならない。そういった意味で本当に奥深い仕事です。